top

タッチ

タッチ―完全版 (1)

双子の達也と和也、隣に住む同い年の女の子、南の3人は仲良しの幼なじみ。弟の和也は南を甲子園につれていくと約束し野球部に入って活躍を始める。一方、兄の達也は…。

最近実写映画化もされていましたが、原作は20年ほど前に出た青春ドラマです。当時買い集めた単行本が実家に置きっぱなしになっていたんですが、この前行った時息子が気付いて読み始めてどうやらハマってくれたようでして。長い話なのでおばあちゃんちに滞在中に全部読みきれず、この度こちらへ全巻引き上げてきました。当時の単行本はamazonに画像がなかったので、上で紹介しているのは完全版の方です(カラー頁が再現されているそうです)。

■まずはアニメから
実はこれ、最初はアニメから入ったんです。野球アニメかな~な感じで見ていたんですが、いつしかその面白さにすっかりハマってしまいました。
当時は原作も連載中でアニメが少しずつ原作を追いかけて進行していくという形だったんですが、上手い具合に原作連載のペースとアニメの進行が折りよく進み、アニメも原作と同じ最終回を迎えてきれいに完結することが出来ました。これは原作付きアニメではけっこう珍しいケースだと思います。おかげで原作だけでなく、アニメとしても完成度の高い優れた作品になりました。
それだけでなく、原作の持つ雰囲気を崩さず、忠実に再現してくれているのもすごいところ。それだけスタッフの作品への愛情と理解が深かったということでしょう。音楽もよかった。この作品にリアルタイムで泣き、笑い、最後まで付き合える幸運に恵まれたのはとてもラッキーだったなと思います。

■そして原作コミックへ
アニメの興奮を忘れたくなくて、いつでも読み返せるように原作も単行本で全巻手元に揃えたわけですが、あらためて読み返したら原作の持つコマ間のニュアンスや味わいにも魅せられて、原作もアニメ同様好きになりました。

話は中学3年から始まりますが、3人が高1の夏、「あの事件」がおこり、それから高校3年に甲子園へ行くまでの2年間が実質の本編。主人公は兄の達也の方です。
言いたくても言えない、自分の本当の気持ち。その微妙でもどかしく切ない青春のドラマを、甲子園球児の野球漫画としても成立させながら描く器の大きさ。終り方がいいんですよね。ああ、そうなのか、この作品が伝えたかった真のメッセージはここにあったのかと。

世代を超えて受け継がれる作品というのがあります。タッチもそうですね。親が子ども時代に読んだものをその子どもがまた読んで引き継がれていく…。いいものです。忘れ得ぬ名作の一つです。