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バジリスク ~甲賀忍法帖

バジリスク ~甲賀忍法帖~ vol.1 (通常版)

「甲賀忍法帖」のアニメ版、「バジリスク」が見つかったので1週間ほどかけて一気見してみました。「SHINOBI」よりよっぽど良かったです。これは漫画版をアニメ化したものらしいですが、本家大元の山田風太郎版にとても忠実な展開だったので、漫画版もおそらくそうだったのでしょうね。
レビューなどを見ていると、山田風太郎版を知らずに漫画版を原作と思っている人もいるようなので、混乱を避けるため、ここでは「原作」と言えば山田風太郎の小説を指すものとさせていただきます。

ストーリーは原作にとても忠実なので(構成上、一部のエピソードが変わっているところもあるけど、原作の流れを変えるようなものではない)、原作のあのシーンやこのシーンを動く映像で見たい!という人には映画より断然アニメ版がおすすめですね。動きもさすがはアニメ! 実写では難しいシーンも難なくこなせるので、画面を所狭しと動き回る忍者たちの妙術を存分に堪能できます。
個人的には甲賀弾正とお幻の若い頃のエピソードが膨らませて描かれていたのは嬉しかったです。なにせ原作では、弾正の「それっぽいたった一言」だけで済まされているので、若い頃の二人に何があったのかは読者が自分で想像してみるしかなかったので。他にも夜叉丸と蛍火のカップルシーンとか、「原作では書かれてなかったけど見てみたかった」シーンなども合間に挿入してもらえていて、その点でも楽しめたです。

アニメなのでキャラデザインは人によって好みが別れるところもあると思いますが、私的にはほぼイメージ通りで合格、かな。朧がやや萌えキャラふうだったのがちょっと微妙だったくらいで(^^;。朧にはもっと凛としたイメージがあってもよかったんじゃないかとは思いました。初登場時の夜叉丸は原作イメージより大人っぽい感じでしたが、回想シーンで少年らしいかわいさも出してくれたので合格(笑)。薬師寺天膳はやっぱりあの髪型なのね…(時代劇でこの手のタイプにはもはや定番ですな)。如月左衛門に思っていたより存在感がありまして、主役ですかと突っ込みたくなりました。変身タイプで活躍の場が広かったからかな。

全体の構成は12巻24話から成っていますが、途中に総集編みたいな回と、総キャラ出演回想編みたいのが混じってまして、前半戦で消えていったキャラがもう一度拝めたのは嬉しいサービスでした。何しろ、順番に倒れていくというトーナメント方式ですから、早くに消えたキャラたちは出番少なくて哀れだったですから…(夜叉丸さま~)。

アニメだと声と動きが入るので、原作だと淡白だった描写でもけっこうズシンときたりします。結末知っているのにラストでは泣いてしまったではないですか~。アニメとしてもいい出来だったと思います。
また、それだけ原作の完成度が高かったのだな、とあらためて思い知った気分。しばらく浸ってそうです(笑)。